アドベンチャーコースターSHINPI(那須ハイランドパーク)

 2009年にオープンした屋内型のザンペルラ製自走式コースター。地底湖に眠るマヤ文明の遺跡を探検するという設定で、キューラインから意外なほど作り込まれている。さすがにディズニーやユニバーサルのレベルを期待してはいけないが、那須ハイランドパークの他のアトラクションから考えると、ずば抜けている。上の写真のようにアトラクションの入り口は大きな屋根がついた半屋外になっており、コースが飛び出してきている。このコースターはなんと3歳から乗れるので、外からどのようなアトラクションかを見られるようにしているのはとても良いと思う。屋根や建物の外観は倉庫感が強いが、この半屋外部分にもいくつか遺跡風のプロップスがある。さらに、真ん中にある噴水はコースターが通りかかると、噴き出すようになっている。屋内のキューラインや乗り場もしっかりと遺跡の雰囲気が造られており、驚いた。車両は2×2の4人乗りが5両編成。安全装置はシートベルトと共用のラップバー。車両も木製のトロッコのような造詣になっており、雰囲気は抜群だ。

 乗り場を出発すると、右に大きく曲がりながら、ゆったりとした勾配を登って森のシーン、鍾乳洞のようなシーンを進む。期待値が低かったこともあってか、思いの外よくできていてテンションが上がった。音楽も常に流れ、時々、探検隊と思われるセリフもある。続いて、ちょっとしたドロップがあり、地底湖のシーンへ(実際に乗った時は、何なのかよくわからなかったが、上記のストーリーを考えると地底湖なのだろうと思う)。イルミネーションのように光る装飾の上をぐるっと1周半、左に水平ループで上っていく。そこから左に曲がって、何の装飾もない暗い空間をしばらく進むと、外へ。前述の通り、噴水が出る中、右にゆっくり折り返して、屋内へ戻る。また、暗い空間を進むと、奥に線路の絵が見えてくる。直前に右へ急カーブ。このコースターで2番目に激しい場所だ。直後になぜか、巨大なウサギの顔が登場。口の中を通り抜けて、乗り場に戻っていく。B級感が凄いが、こういうの嫌いじゃない。そして、最後にこのコースターで1番激しいパートがある。ブレーキのないまま、乗り場に突っ込み。2周目に入るのかな、と思わせたところで、急ブレーキ。ちゃんとアナウンスもされていたが、本当に急に0km/hになるので、要注意だ。あまりにも激しすぎて、自動車の衝突実験の人形になったような気分で、笑ってしまった。

 最高速度も25km/hだし、大きなドロップもなく、コースターとしては、かなり緩め。小さな子どもでも雰囲気にさえ負けなければ、全然怖くないだろう。むしろ、一度乗ったら、無限に乗りたくなるに違いない。個人的には、コースターというよりも、B級ダークライドとして楽しんだ。びっくりされるかもしれないが、那須ハイランドパークにあるコースターの中では、ビッグバーンコースターに続いて、2番目に気に入ってしまった。


B+


テーマパーク感あるエントランス
ちょっとフォントはダサい感じもするが(笑)
コースが屋外に飛び出してきている
屋根付きなので、雨でも運休にならないのが良い
屋外のキューラインも遺跡の雰囲気が造られている
コースターが通ると噴き出す噴水
屋内のキューラインも良い感じ
自走式なので先頭が長い車両
雰囲気抜群

絶叫番長

全国の遊園地やテーマパークを訪れ、ジェットコースターをはじめ、アトラクションのレビューをしています

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