明昌/スペック詳細不明
明昌製のキャメルバックコースター。雰囲気としては同じ明昌製の那須ハイの悟空や北海道グリーンランドの轟音と似ており、爽快さとは程遠い。緩い傾斜と無理な挙動が特徴で、なぜか肩ハーネスという重装備。まさに昔ながらの日本製らしいキャメルバックコースターだ。このコースターは、とにかく各所で最悪の評価を得ているのだが、あえてここでは擁護していきたい。
まず、有名なYoutuberロブさんが「THEME PARK REVIEW」の乗り撮り動画の中で「Worst Coaster in Japan」と発言している。だが、正直言って、そこまで酷くはない。もちろん、不快な要素はたくさんあるのだが、そんなことで文句を言っていれば、日本というとにかくコースター前時代的な国で、マニアとしては生きてはいけない。また、コースターマニアにとってはバイブルとも言えるようなサイト「絶叫REVIEW」においても、「日本一振動するジェットコースターではないか」とまで書かれているのだが、個人的には、悟空や轟音の方がよっぽど振動が激しかったように思う。肩ハーネスもこの2機に比べると、軽いもので、体の辛さも随分マシだった。
港町にある工場みたいな乗り場
色合いも正直かなりダサい
車両は比較的新しそうに見えた
肩ハーネスが軽いものなのは救い
ただし、コースのレイアウトはかなり雑く、ただ真っ直ぐに走るだけのモノレールに間違えて乗ってしまったのかと思うようなパートもあれば、どう考えても設計ミスとしか思えないような衝撃があったりと、かなり変だ。予想通りゆっくりとした巻き上げを終えると、いきなりモノレールパートが始まる。右にゆっくり旋回しながら、高い位置をゆっくりと進む。この時、バックヤードにスペースワールドのヴィーナスGPがバラされてバックヤードに置かれているのが見えた。散々、擁護しておいて何だが、正直、ここがマウンテンジェットコースターのハイライトだったかもしれない。ファーストドロップはかなり緩やかで長い。おそらく40度も行かないぐらいではないか。そして、右に旋回しながら、上昇。ウルトラツイスター と並行する形でセカンドドロップとなる。この辺りはレッドファルコンの高速版という感じで悪くない。その後、サファリの上を越えると、またモノレールパートとなる。今度はかなり長い。巻き上げの横に戻ってくるまで、ぐるっと同じ高さで進んでいくのはかなり奇妙だ。
巻き上げが後のコースの支柱にも
なっているのは珍しい気がする
かなり緩いファーストドロップ
奥にウルトラツイスターのダイブループが見える
セカンドドロップのボトムは少しピットになっている
サファリの上を越えるモノレールパート
この後、小さなドロップがあり、左に180度の急旋回、先ほどの小さなドロップのあるコースの下に入り込むように折り返すのだが、到底無理がある。小さな上昇と共に、とんでもない衝撃と、想定外の強烈なエアタイムがあって驚いた。エアタイムというと聞こえは良いが、気持ちの良いものではなく、凶暴なものだ。そのまま左に旋回してブレーキゾーン。さらに変なのが、そのブレーキゾーンの後にそこそこな大きさのドロップがあること。ここもかなり変な線形で、減速しているおかげで先ほどには及ばないが、また大きな衝撃がある。レッドファルコンや悟空など日本製のキャメルバックコースターに多い動きだ。そして、上昇しながら乗り場へ戻りフィニッシュとなる。
2層になっているコース
かなり歪な急旋回
この直後、とんでもない衝撃がコースターを襲う
ブレーキゾーンからのドロップ
このボトムでの捻り方
レッドファルコンや悟空を思い出す
かなり変なレイアウトで、ナンバーワンではなくオンリーワン。かと言って、連続で乗りたいかと言えば答えはノーだ。最悪のコースターでは決してないが、そこまで面白くもない。ロクでもないB級映画でも、友だちとバカ笑いしながら見れば楽しめる、そういった感覚と似ているかもしれない。
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