キャメルコースター悟空(那須ハイランドパーク)

長さ1200m/最高速度80km/h/最大傾斜20.1°/明昌

 ルスツリゾートのマウンテンコースターや北海道グリーンランドの轟音と並ぶ、明昌製の「回転がないのに、なぜ肩掛けハーネスなの?」系キャメルバックコースター。那須ハイランドパークの中では最大のコースターで、入り口から最も奥地にある。コースタープラザと呼ばれるエリアは青や黄色、様々な色のコースが入り乱れているが、その中でもこのコースターは赤なので、主役級と見て、間違いなさそうだ。

 車両は2×2の4人乗りが6両編成。車両は銀色で、座席が水色、黄色、緑、赤と各列ごとに色分けされている、そこはかとなくダサいカラーリング。前述の通り、ループ等はないが、大きな肩ハーネスがついている。城島高原パークのL&Sコースターでも感じたことだが、背丈のサイズ感が小さい。僕は170cmと平均的な身長だが、ハーネスを下ろすと、少し背中が曲がる感じがして窮屈だった。残念なことに、その上、スタッフに強く押されて、ハーネスが最大限、下がってしまった。出発前には自分で押し上げて、ハーネスが上がらないかの点検もあった。安全対策が十分なのは良いこと。でも、シートベルト1つでも乗り切れそうなコースのコースターなんだよなぁ(笑)。

 乗り場を出て、右に曲がり、ゆっくりとした巻き上げを上りきると、那須ハイランドパークが一望できる。周囲に建物やアトラクションがあるので、高度感がある。そのまま、スペースショットの横をかすめるように大きく右に旋回。最大傾斜20.1°という緩すぎるファーストドロップへ入っていく。そのまま、真っ直ぐ進み、大きなキャメルバック。ビックリなことに、ちゃんとしたキャメルバックはここだけ。角度が浅すぎるので、浮きはないが、高度感と疾走感があり、グングンとスピードが伸びていくのを感じられる気持ちの良い序盤だ。

 その後は、旋回パートに入っていく。ここはパーク奥の森林に囲まれるようにあるので、かなり写真が撮りにくい。まずは、上の層。歪な形で、左に大きく回り、少し高度を下げて、右に旋回。高さを保ちながら、大きな8の字を描くような動きをする。ここから一気に高度を下げてドロップし、下の層へ。おそらく落差としては最大、速度的にも最大に達する場所だろうと思う。そのまま、先ほどの左回りの下を右に曲がっていくのだが、ここのコースがどう見てもおかしい。まるで壁にぶつかるかのような直角にすら見える動きをしている。そこに向かってグングンとスピードを上げていくので、かなり恐ろしい。もちろん、カーブの時には尋常ではない衝撃が襲ってくる。ひらかたパークの「レッドファルコン」にあるカーブと似たような動きだ。続いて、先ほどの右回りのコースの下で、左旋回。上の層とは逆に8の字を描いていくような動き。この左旋回を抜ける時も、少し歪なカーブになっているが、スピードが落ちているし、先ほどと比べるとまだ控えめな衝撃だった。そのまま、小さなドロップと上昇があり、駅舎へと戻っていく。最後はもちろん、タイヤブレーキだ。

 その名もずばりキャメルコースターなのだけど、実際には、旋回コースターと言った方が的を得ているような気がする。ロケーションが良く、疾走感があるが、車両の乗り心地は悪く、歪な線形が続く、良い意味でも悪い意味でも、日本製コースターの最大公約数のようなコースターだ。


B


なぜ悟空なのかはわからない
小さい子どもは体が動かないようにベストを着るらしい
コースター界のチャイルドシート!?初めて見た!
シースルーコースターの肩ハーネス版という感じの車両
座席のカラフルさが正直、かなりダサい
巻き上げの様子
キャメルコースターの唯一、ちゃんとしたキャメルバック
パークの奥にある旋回パート
道がないので、写真が撮れない
観覧車からの空撮
直角に曲がるような歪なカーブ
かなりの衝撃!
最後はタイヤブレーキが並ぶ

絶叫番長

全国の遊園地やテーマパークを訪れ、ジェットコースターをはじめ、アトラクションのレビューをしています

0コメント

  • 1000 / 1000