泉陽興業製の3回転コースターで、アロー社製ループ&コークスクリューのノックオフ。基本的なレイアウトは一緒だが、会社が違う。いわゆるパクリ。コースターとしての出来は残念ながら、日本国内で最低レベルで、とにかく痛すぎるのが難点だ。
車両は2×2の4人乗りが6両編成。重くて太い肩掛けのハーネスがついている。乗り場で座っている時点で少し重みと狭苦しさを感じていたが、その辛さは想像を超えてきた。ちなみに、駅舎がワニワニコースターと同じ丘の上にあり、さらに乗り場が高い位置にあるので、見晴らしが良く、ロケーションは最高だ。褒められるところはそこしかない。
駅舎を出て、右に曲がると、かなり遅い巻き上げ。アロー社製のモデルだと、巻き上げを終えると、そのまま、かなり車体を傾けながら、ゆっくりと右に旋回し、ファーストドロップに入るのがセオリーだ。しかし、龍王では巻き上げを終えると、すぐに小さなドロップがある。プリドロップと呼ぶには大きいし、ファーストドロップとも呼べない。不思議なサイズ感のドロップだ。そこで勢いをつけた後に、右に旋回し、ファーストドロップに入るのだが、このファーストの角度がプリドロップよりも、なぜか緩い。かなり浅い角度で長く下っていき、ループに入る。かなり奇妙な導入だ。
そして、次のループが1番の問題。工学的な詳しいことはわからないが、体感でわかる。これは絶対に設計ミスだ。ループに突入する瞬間、とんでもない衝撃があった。首がもげるのではないかと思ってしまうほどの衝撃。緩い傾斜で進んでいたところを急上昇してループするので、壁にぶつかったような感じがして、背もたれにも頭をぶつけるし、最悪だった。僕が乗ったのは先頭だったので、そこだけなのかもしれないが、さすがに後方車両にもう一度乗って、乗り比べをする勇気はなかった(もっと激しい可能性すらある)。それぐらいの痛さだった。
続いて、大きく右に旋回し、2連続のコークスクリューに入る。また比較になるが、アロー社製のものでは、旋回しながら、自然に体が傾いていき、そのまま綺麗に回転に入るのに対して、龍王はガクンガクンとした動きで、かなり荒っぽい。旋回からコークスクリューにかけて、ずっと体が左右に振られ続け、肩ハーネスに頭をバカバカとぶつけまくる。再度、右に旋回し、ブレーキとなる。最初から最後まで、痛いという感想しか出なくて、新手の拷問かと思ってしまった。もう乗りたくない。
C
丘の上に位置する龍王
定番の肩掛けハーネス車両
乗り場が高い位置にあり、見える景色が綺麗だった
かなり遅い巻き上げ
巻き上げ後の大きなプリドロップ
旋回も長くて、アロー社製のと比べると、
かなり無駄が多い
かなり長いファーストドロップ
見た目はカッコいいループ
進入時の衝撃がとんでもない
右旋回してコークスクリューに入る
2連続のコークスクリュー
ここも見た目はカッコいいが、乗り心地は悪い
さらに右に旋回してブレーキとなる
観覧車から撮った全体の様子
昔、エキスポランドに「スペースザラマンダー」と呼ばれる、龍王の元ネタになったアロー社製ループ&スクリューがあった。僕も一度乗ったが、そちらは逆にループ部分のスムーズさ、自然な動きにビックリした記憶がある。さらに余談だが、香港のオーシャンパークにあるアロー社製のカスタムループコースター「The Dragon」は乗り心地が最悪で、とにかく痛かったから、メーカーの問題だけでもないとは思う。もしかして、名前に「龍」が付くと良くないのか(笑)。
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